桜日和
〜パレードが始まる前に 後日談
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『明日、昼から港の高台公園にいる。』
港町ヨコハマの名所公園といえば、まずは大桟橋の横手に広がるヤマシタ公園が挙がろう。
車止めのような柵の向こう、前面には広々と望める海、
後背には銀杏並木と瑞々しい芝生という開放感あふれるロケーションから、
ドラマや映画でもよく登場する場所で。
四季折々にバラやユリなどの特設展示が披露され、
数々のレンガ造りの建物や氷川丸など著名な観光史跡もほど近く、
大道芸ショーなどなど屋外イベントの開催も多いため、
ヨコハマといえば…と大概の観光客がまず目指す処でもあり。
そこからもう少し西へと進み、
閑静な屋敷町を貫く山手通りの坂を少し上がれば、
先に紹介したヤマシタ公園よりも高みから港の俯瞰を楽しめよう、通称 “港の高台公園”に至る。
教会や旧領事館が荘厳な佇まいで居並び、外人墓地もほど近く、
湾岸に近いヤマシタ公園や中華街辺りに比すれば、ずっと厳粛な空気を醸す土地柄であるはずが、
近年のインバウンドの煽りか、此処へまで運ぶ観光客も増大し。
ならばと広場を整備し、四季折々のイベントを設けたところ、
今やこちらもまたヨコハマといえば…の目玉観光地に数えられつつあって。
今日だって平日なのに、結構な人の波。
まだ春休みだからか、自分と同世代くらいの若い顔も多数みられる雑踏の中、
敦はうんざりするどころか ますますとワクワクする心持ちを押さえられずにいた。
“うわぁ、とうとう着いちゃった。”
朝からずっと気持ちが逸っていて、抑え込むのが大変だった。
今も、探偵社からここまでを バスに乗らず自前の脚で駆けて来たのは、
虎の異能を使った方が早いから…じゃあなくて、
ゆるゆる進むのだろ各停バスに乗っていたのでは、到底 じっとしてなんかいられないと思ったから。
周囲の人波を器用にさばいて駆けて駆けたその結果、
社からは結構な距離があったけど、息も弾まぬまま到着しており。
実のところ急ぐ必要もないのにネ、
何なら故意に遠回りをして 自分で自分を焦らしても良かったかもと、
心にもないことをチラッと思ったりしたのも、
『どこに居るか、ヒント無しで探し当ててみな。まずはそこからだな。』
『…判りました。探し出せたら会ってくれるんですね。』
『ま・そういうことだな。』
ああ、いよいよあの人に逢えるんだという新たなワクワクが
どうしようもないテンションで高まっていて、
胸の奥から指先までも、どこもかしこもウズウズするまま
どうにかなってしまいそうだったから。
昨日までのそれは、仕事で訪れていた先に互いに居合わせたからという逢瀬だったが、
今日のは大きく違って、それぞれの意思で赴いたプライベートなそれ。
まさかにすっぽかされたらどうしよう…とは一縷も思っていない。
だってあの人は約束は破らない。
一見 利かん気そうな風貌だのに、それは律儀で一本気で、
こんな子供へも正面同士で向き合って言葉を尽くしてくれる人。
でもだからこそ、
“こちらも約束を守らなくちゃ。”
これじゃあいけないと、大きく息を吸っての深呼吸を3回ほど。
それからやっと、他の人たちと同じよに
海側へ向かって開けている敷地の中へと踏み込んでゆく。
「えっと。」
入り口周辺から見渡しただけでも広大な公園なのは明白だったし、人出も多くて。
かてて加えて、実は一度だって来たことのない場所だ。
そんなところから待ち合わせの相談もしないままな相手を捜そうだなんて、
ちょっとしたドキュメンタリー番組が撮れそうなほど無謀な仕儀だったが、
『俺は4時ごろまでなら待てると思うから。』
『そんなに待たせませんよ?』
胸を張って告げたその通り、
敦には中也を見つけ出せるという自信のようなものがある。
これまでそれほど探し物が得意だと意識したことはなかったし、
そういや、しばしば行方不明となる某自殺愛好家の先輩さんは
何処へ雲隠れするものか、見失うとなかなか見つけにくいのだけれども…。
此処へ来るまでのワクワクの高まりをそのまま素直になぞらえれば、
きっとその先に、あの人がいるに違いなく。
まだ着いてないのかな? いやいや、そんなことはない。
だって…ほら。
“…あ、こっちだ。”
潮風にさらさらした髪を遊ばれつつ、お顔を向けたは少し先の山手側。
…って、キミ、虎の異能者だったよね? 猟犬の異能だったっけか?
海や港を見下ろせる側に背中を向けたまま、迷いなく歩みを進める少年で。
それこそ、待ち合わせの約束があるところへ向かっているかのような足取りは、
他の観光客の進みようからちょろりと外れ、
管理棟だろう地味で小ぶりな建物がある方へと向かっていて。
「何だ観光客じゃないのかぁ。」
「残念〜〜。」
土地の人かここの人かな、案内のお仕事とかあるんじゃない?と、
なんかいい感じの子だよねと気を留めたそのまま
声を掛けかかってた若い女性らを残念がらせていたとも気付かずに。
それほどまでに “いいお顔”をしつつ、
土地勘がなけりゃあ判らなかったろう、建物の間際にうっすらついてた細道を、
乾いた下生えをサクサクと踏みつつ進み続ける。
まだ何も見えないというに、
やわらかそうな口許がついついほころぶの、隠しもしないで…。
◇◇
そういった事態は
普通一般の人ならば一生に一度あるか無しかという物凄い体験で。
何度遭遇したってそうそう慣れるものではないし、
慣れてしまいたいなんて思いもしない
異能というものをこの身へ知らず所持していたがため、
命がけで駆け抜けねばならぬよな様々な災禍が振りかかったし。
そんな自分を助けて支え、居場所を呉れた太宰や探偵社に添うこととなって以降も、
死線を彷徨うような たくさんの戦いを掻いくぐって来た。
そんなこれまでにも、
大切な仲間や親しい知人が云われなき凶刃や凶弾に襲われ、
無残にも倒れ伏すところを多々見て来たし、
そのたびに胸が張り裂けそうな痛みを体感したし、
眩暈がしそうな怒りに
血が逆流しそうになったことも数知れずだったはずなのに。
だのにも関わらず、
あの一瞬はそれらを上回るほど途轍もない衝撃を受けた
ポートマフィアの幹部だという刷り込みがあったから?
そんな肩書を持つほどの人でも…という驚きから?
いや、そんな痛みじゃなかったと思う。
そう、驚いたというよりも、こちらの胸元が連動して撃ち抜かれたような、
そんな痛みが深々と突き通ったような衝撃だったから。
『人虎っ。』
こちらを庇おうと駆けて来たその途上、
なので、青い宝珠みたいな双眸から放たれていた視線は敦を捉えたままであり。
それへ射すくめられていたからか、
敵の厭らしい異能により一旦宙へ溜め置かれた銃弾が
その唸りを再び上げた気配に気付いた彼が、
目を見張ってハッとしたのがこちらへも真正面に見て取れて。
『中原さんっ!』
そこからはもう一瞬のこと。
どうしてこの手が届かぬのかと、
その代わりのような…肺から酸素をすべて絞り出すほどの絶叫が放たれていて。
くっきりと目の当たりにした一部始終の残酷さに、総身が凍りつきかかる。
理不尽な凶弾にねじ伏せられ、
細かい玉砂利がまばらにまぶされた冷たい地べたへ
すべり込むように撃ち落とされた存在は、
あれほど威容に満ちて頼もしかったのが嘘のように、小さなその身を横たえていて。
ああそんなの嘘だと思考が停まる。
それを蹴りだすように敦の頭をグラグラと揺さぶったのは、
彼の身からあふれ出す鮮血の赤。
最初は黒々と広がる水が何なのか判らず、だが、
僅かに覗くシャツの襟元が赤々と染まってゆくのへゾッとして。
そんなところに居たらまだ撃たれるかも知れぬと、
伏せていたところから飛び出し、取り乱したまま駆け寄ろうとした少年だったのへ、
『触るなっ!』
彼を撃ち抜いた凶弾に等しいほどの威力を放って、途轍もない怒声が降った。
まるで形のあるものが力づくて叩き伏せたかのように、
混乱の極みにあった敦の行動、一瞬で引き留めるだけの威力があったその一喝は、
やはり同じ悲劇を目撃し、血相変えて駆け付けた芥川の放ったもので。
敦の駈け寄りようを見、そのままではいかんと感じたればこその 血を吐くような叫び。
『頭だぞっ、揺さぶるだけで一巻の終わりだッ!』
芥川の怒声に、最初どういう意味だか判らなくて。
一件落着後、探偵社に戻ってから与謝野先生にあらためて訊いたところ、
「そうだねぇ。
ただぶつけただけでも安静にしなきゃいけない部位だからねぇ。」
脳や重要な神経が走っている脊髄といった場所は
ほんの一点を損傷しただけで、
具体的には何のケガも負ってはいない処への障害を至らすことも多いという。
例えば下肢の麻痺などという重大な状態になるやも知れぬ、
呼吸をつかさどる管制を摘んでしまったかも知れぬと、何が起きるかは数えきれない。
ましてやそこに弾丸が刺さったままの状態。
縋り付いて揺さぶりなんてしたら、
何とか息をつなげていたのに、そのままとどめを刺す振動となったかもしれぬ。
「あ…。」
芥川の怒号がなければ自分は何をしていたか。
それを順序立てて解かれ、今になって血の気が引いた。
探偵社の奥向き、医務室の清潔な明るみの中、
力なくしゃがみ込み、ガクガクと震え出す敦へ、
与謝野女史はいたわるような眼差しを向け、
「その子はきっと修羅場慣れしていたんだろうね。」
的確な指示を躊躇なく放てた勇猛さを指摘してから、
真っ青になっている少年へ、こうも付け足した。
「敦、知らないことは誰にだってたくさんあるよ?
どんなにお偉い博士でもね。
人間なんて、この世界のことも自分の体のことも半分だって把握しちゃあいないんだ。」
あと、気持ちや感情って奴はもっと複雑で厄介だしねと、
これは胸のうちにてこそりと呟き、
「大事なことなのに知らないでいたものがあったってこと、
それが判っただけでも儲けじゃないか。」
少年のまだまだ細っこい両肩をパンパンと叩いて励ましてから、
「で? どこか怪我をしてはないかい?」
「い、いえいえ、ボクはあのその、どっこも無事です。」
うっかりどこかが不調だなぞと云った日にゃどうなることか。
それは素早く思い出し、大丈夫ですと告げたれば、
たちまちガラの悪いチンピラのごとくに
“チッ”と判りやすく舌打ちをした与謝野先生はやっぱり相変わらずだった。
◇◇
此処の管理をする人らに見咎められないかなと、
途中でちょっぴり心配になったほどの奥向き、
誰も分け入らないだろう草深い空き地を越えて。
そこから連なる小さな林もどきの木立ちに入れば、ああと思わず口許がほころぶ。
「…何だよ、正午(ひる)から まだ30分と経ってねぇぞ?」
すんでまでのやや寒かった風もどこへやら。
暖かい四月の陽気に照らされた、
何の樹だろうか、随分と古くて逞しいのの、
途中で幹が二股に分かれた片や、
ほぼ水平に近いくらいの角度で張り出したところに安定よく腰を下ろして、
カップ入りのコーヒーなぞ片手に立膝で坐していた中也が、
こちらを見下ろして呆気にとられており。
公園の入り口から結構奥まった位置なことに加えて、
ここいら一帯もまだ春のうちだというに様々な雑草が溌剌と生い茂り、
彼が坐している樹がそこにあること自体、
なかなか気づけぬだろう混沌とした場所でもあって。
“あ、いつもの黒ずくめじゃないや。”
ポートマフィアの身分証のような、あの黒い外套に黒スーツといういでたちではなく、
浅いグレーが基調のジャケットに同系色のベストとトラウザーパンツ、
チョーカーを覗かせるようにか、スタンドカラーのデザインシャツという軽やかな装いの彼であり。
帽子も春っぽいグレーのでコーデュネイトされていて、
特に自分へと気を張ってくれたんじゃないのだろうが、
春の公園に合わせた、しかも新鮮な姿なのが、敦には何とも嬉しくてしょうがない。
「つか、探偵社は何時に出たんだ、お前。」
「お昼より10分ほど早かったです。」
そか、それっくらいかぁと
そらで何やら逆算でもしたかったものか、自身の頭上を向いて見せたのも束の間。
はぁとちょっぴり脱力して見せてから、空いている側の手の人差し指で敦を指差す。
あ…と直感した通り、自分の身がふわりと浮かび上がり、
中也がいる木の幹までを運ばれ、無事に着地と相成って。
間近に向かい合えばやっぱり綺麗なお顔がにやりと笑うのがなんとも嬉しい。
いちいち比べるのは失礼だろうが、
太宰さんの愁い混じりのしっとりとした笑い方ではなく、
一緒に何か企もうかとちょっぴり悪いことへ誘うような笑い方なのがワクワクする。
そんな笑顔の一角、口許が尚の笑みを深めると、
「ほれ、見てみな。」
長い睫毛の下、目線だけを流して、ちょうど敦がやって来た方を示して見せて。
そんな何気ない所作でさえ大人びていて艶っぽく。
一瞬それへと見とれてから、はいと示された方を向けば、
「あ……。」
まずはヨコハマ港が一望できて、その圧巻さに息を飲む。
大桟橋もヤマシタ公園も望め、大桟橋の向こう、赤レンガ倉庫も見えるし、
手前側の緑の群生の中には緋色の花木がぼんぼりみたいにちらほら灯り、
「あれって桜ですか?」
訊いてみつつ、
ああでも“そんなのまでは知らない”と素っ気ない答えが返って来るかなと思いきや、
「ああ。
こっからだと奥になるあの白っぽいのがヤマザクラで、早く咲き始めたらしくてな。
ヤマシタ公園の端っこに見えるピンクのは枝垂れ桜だ。」
どっちも早目に咲き始めるんで、もう満開に近いらしいぜと、
あとで降りてって近くで観ようなとまで言ってくれる至れり尽くせりぶり。
此処からの眺めに通じているということは、
故意に捜すのが難しいところを選んだのではなく、
日頃も時々人目を避けて息抜きをしている場所らしいのが伺えて。
“見つからないようにっていう意地悪な隠れ方しなかったんだ。”
すっぽかすのは後味が悪いから来はしたが、
見つかるのは癪だとし、
それこそ関係者以外は入れないフロアなんぞに居ても構いはしなかっただろに。
“やっぱり好きだなぁ…。”
自分でも正直なところよくは判らない。
孤児院を出てすぐに知り合った探偵社の皆さん以外にも、少しずつ顔見知りは増えており、
敦自身が社会人のはしくれとなったせいか、その大部分が自立した大人の人たちばかり。
なので、中也の大人びた精悍さや頼もしさは、決して“目新しい”要素ではないはずで。
じゃあどうして、どこに惹かれたのかといえば、
“敢えて言えば全部、なのかな?”
具体的に此処という一点じゃあなく、
色々と物事を知っている充実した人物であることとか、
そのくせ、すっかりと大人でもなく、
悪戯っぽい笑い方をし、
敦の髪、大きな手で掻き回してくれるざっかけなさとか、
それは親しみやすいところも多々あって。
数日かけて少しずつ、
一緒にいて気持ちいい人だというのを知って馴染んで。
“飛び着いたとき、当たり前みたいに受け止めてくれたし。”
瀕死の状態から戻ってきた彼へ、
感極まって抱き着いた敦のぎゅうという抱擁へ、
同じくらいのぎゅうを力強く返してくれて。
ああ、そうだった
あの生きてる感触がとてもとても暖かくって。
嬉しくてたまらぬ手ごたえだったのが、
もうもうこの人から離れたくないと思えた
とどめのようなものだったのかも知れぬ。
ニコニコと人懐っこい顔で笑っている敦に、
中也の側も実を云えばまんざらではなく。
素直で、でも時々頑迷で、よく言って一途なクチで。
探偵社にいるくらいだから行動力があって好奇心も旺盛。
判りやすく柄が悪い相手へは及び腰なのに、
裏社会でも一目置かれていようほど
獰猛な黒獣を操る異能者の芥川に 自ら勝負を挑むほどの
負けん気持ちでもあったりするそうで。
“しっかしなぁ。”
この子がいい子であればあるほどに、なんで自分なんかを好くのかが判らない。
髪や肌の色素が薄いせいか“純白”という印象が強く、
言動も無垢で幼くて、あの荒事専門の探偵社で活躍中とは到底思えぬあどけなさだというに。
一応の教育係とやららしい太宰は “任せたからね”なんて言ってたが
自分のような柄の悪いのに預けていいのかと他でもない自身が案じているくらい。
こちとら、そんな敦とは真逆にあたろう存在で、
犯罪組織ポートマフィアの関係者、いやさ幹部だというに。
日頃手掛けていることにしても、策謀や脅迫なんて可愛いものだけじゃあない、
人を手に掛けた数も途方もないと、隠しもしないで言ったのに、
それでも縁を結んだままでいたいのだと譲らない。
虎の異能だと聞いているが、それでちょっとばかり嗜好が違うということなのだろか。
“こいつ、俺ンこと食いたいのか?”
…………いやいやいや。////////
こんな年端も行かぬ子へ何を言うとるのだと、
意味深な言い回しだったことへと我に返って赤くなり。
口許を手套付きの手で押さえてしまうと、
そんな様子を虎の少年がキョトンと見やる。
「な、なんだっ。」
「いえ…綺麗だなぁって。」
あ、や、あのあのッ、桜がきれいで、えっとぉ、と。
いかにも焦りまくりで言い足したので、
中也をこそ “綺麗だ”と思っていたらしく、
うっかりそのまま口走ってしまった彼なのに違いなく。
「……そっか。」
だというに。
男への褒め言葉じゃねぇだろがと、日頃ならむっかり不快になるはずが、
妙なことにはその手の感覚が沸いてこない。
砂糖菓子みたいな甘い甘い笑顔でふにゃりと笑って、
綺麗だなぁなんてうっとり口にした少年の様子のほうこそ、
こちらの胸の奥を柔い柔い力で“えいっ”とつねり上げられたみたいな
甘痛いくすぐったさを呉れたよで。
直前に自分の妙な発想から焦ったことへの毒気も抜いてくれての呆気なく、
いろんなことがいろんな意味から浄化相殺されたよで。
ああもう、こやつには降参するしかねぇなと、
くつくつと喉を鳴らして笑いだした幹部様。
よ〜し俺を待たせなかった褒美に、昼飯おごってやるぞ。
わぁ、中也さん太っ腹♪
少しだけ離れたところでは観光客が引きも切らずだというに、
不思議なうららかさでほっこり和む 昼下がりのとある庭。
桜色の陽気が互いの頬をほのかに染めて、
あらためてよろしくと微笑い合う二人の頭上では、
揚げ雲雀がぴくちゅくとさえずって、ただただ長閑だったそうな。
〜Fine〜 17.04.05〜04.22.
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*港の高台公園というのは架空の公園です、悪しからず。
短編ですでに交際しているネタとか先に書いちゃったせいか、
何だか中だるみしちゃいましたね。
ちなみに、微妙に向こうとは時系列が違いますので、
まだまだ恋情には程遠く、好きという自覚はお互いに薄いです。
仲のいいお兄さんと弟分だというのを認め合ったってところでしょうか。
もうちょっとネタがありますので、こちらはこちらで続きをお楽しみにvv

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